家族と私の関係から自分を知る
生まれ育った家族と現在の自分の関係性とは?
私たちが生まれ育った家族の記憶は、幼少期だけでなく現在の私たちの生活へも深く関わっています。
特に幼少期の経験や記憶は、大人のように自分自身の信念をしっかり持っておらず、人生経験値が低いため、
とても影響が強いものです。(例えば、幼少期に両親が離婚し、男を信じるなと言われ続けた結果、
恋愛に対して恐怖心が芽生えた など)
幼少時代の経験は、何かを選択する場面、人に対する態度や自分の考え方や性格を構成しているといっても
過言ではありません。ネガティブな経験から、自分への自信が低いと感じる場合、一人の自立した大人として
私には選択権がある、自由意思がある、なりたい自分に近づくことだってできると思うことが一番大切な
一歩です。
心理学者のユングは、「緊張した家庭で幼少期を過ごした子どもは、成人してもなお幼少期に感じた家庭という社会を、
現在大人として過ごしている社会に反映し、社会を緊張しながら俯瞰している」と言っています。
家族とは?
家族とは、個人の集合体ではありません。手のひらを見た時に、指の一本一本、手のひらと部分部分の呼称は違い、
機能も違って、そおれぞれ単一で存在しているものではありません。家族はそれと同様に、各家族員が
お互いのコミュニケーションや相手の反応を通して、性格を形成していきます。
つまり、各家族員が家族全員に性格や人格形成に深く関わっていると言えます。
いうならば家族とは、モビール(バランス人形)のように常に流動しながらバランスを保とうとしている
ものです。例えば、DV家庭の場合は、加害者が極端に他の家族を動けなくしたり、コントロールして自分の
言う通りに動かせようとします。
家族のルールについて
どの家族にも、その家独自のルール、決まり事、常識だと思う考えや新年、美徳などがあります。
それらは、私たちの日常の細かい癖になったり(例えば夏にあついほうじ茶を飲むのは当たり前)
信念に繋がったり(例えば、労働とは、苦しくて当然のことなので、他人に愚痴をこぼさない)性格形成に
関与したりします。
なぜ、家族にはルールが必要なのでしょうか?
家族のルールが作られる理由は、4つあります。
1.家庭内のルールとは、あらゆる状況に関してどのようにふるまうべきかを示す基準となります。
2.ルールは何が許されて何が許されないかを決める基準です。
3.ルールが破られた時の罰則も不随されています。
4.理由ははっきりしないが、親戚や地元でそれが当然となって受け継がれている伝統的な習わしがあるため。
言語化されたルールと暗黙のルール
ルールは、言語化されたものと暗黙の了解のうちに作られたものとに大別できます。
言語化されたルール:幼少期よりよく耳にしたルールのことです。例えば、「勉強は、いい大学に入っていい生活を
送るためのもの」などです。
暗黙のルール:言葉で直接聞いたことではないけれど、家庭に流れる空気によって先導されるルールのことです。
例えば、子どもは泣くものではないという暗黙のルールがある場合、どんなにけがをしても涙をこらえる、
といったことが挙げられます。
家族関係とカウンセリング
上記のように、幼少期の家族関係を省みることで、ご自身のことがよく見えるようになることが
お分かりいただけましたでしょうか?
カウンセリングでは、さらに細かい、家族背景、家族のルールを調べる、その時の自己欲求を
話し合うことで、自分の中にある信念やルールを探っていきます。さらに、家族を知ることで
現在のご自身が問題としていることと重なる部分も話し合い、解決へ導きます。
どうぞお気軽にご相談くださいませ。