離婚の準備について

 


ご離婚を考えられていらっしゃる場合に、起こりうる時間の流れは以下の通りです。

1.本当に離婚したいのか?

 


―自問自答を繰り返す。周囲の意見に流されない。何年単位で時間がかかっても、
自分の本心を見つけることは至難のわざです。
この時点でカウンセリングを通して、自分の本心に向き合ってはいかがでしょう?
カウンセリングではあなたの気持ちを一緒に考えて答えを見つける作業を行います。

2.なぜ離婚したいのか?

 


― 心の底から、おなかの底から「離婚したい!」という気持ちが湧いてきたら、
次に考えることは、ではなぜ離婚したいと思うようになったのかを深く考えることです。
一時の感情に流されてはいないか?
パートナー、子どもの気持ちを利用して責任転嫁していないか?
と言ったことをよく考えましょう。

3.離婚する覚悟はあるか?

 


- 離婚は、ストレスランキングで、家族の死亡の次に大きなストレス
だといわれています。離婚により喪失するもの、得られるものは多種多様です。
その渦の中に飛び込むことは、覚悟が必要です。
特にDVの場合には、揺れ戻しが大きいです。何度も家を飛び出しては、
家に帰ることを繰り返すうちにDVは激しくなり、あなたの命、子どもの命、
ペットの命を奪うことにも繋がります。覚悟を決めれば、実行あるのみです。

4.離婚後の生活をデザインする

 

 - 離婚後の生活をデザインすることは、苦しい作業だけではありません。
経済的、精神面で現在よりも容易なくなることはあるかも知れませんが、
新しい生活を自分で開拓することは、今までの自分をリセットすることにもつながります。
新しい出会い、新しい生活リズムを楽しむためにも、想像できる限り、自分のやりたいことを列挙して、
可能か不可能かを見極め、不可能であれば、どうすれば可能になるかを考えることです。
この時点で法律相談を受けられることをお勧めします。

5.離婚を実行する 

 

- いよいよ離婚を実行する時です。
離婚には、協議離婚、調停離婚、審判離婚、裁判離婚の4種類があります。
この期間に一番大事なことは、かなりストレスがある状態だということ常日頃から理解することです。
なぜなら、離婚ということは、家族関係を解消すること。さらに、求職、引越し、転校、新しい友人関係、
古い友人関係間の衝突や喪失感、世間からの冷笑、親きょうだいからの叱責など自分の想定外のところでも
ショックを受けることが多いからです。特にDVの場合などは、結婚前からあなた自身が
ご家族との間に問題があった場合が多いですから、予想以上に家族との衝突に出会うことがあり、
混乱するかも知れません。そこで大切なことは、弁護士、カウンセラー、友人、頼れる家族など、
自分の問題を解決できるまたはサポートするメンバーを集めることです。
離婚裁判のことは弁護士に、心の悩みはカウンセラーに、といったように、
問題を分散することでストレスを減らしながら、バーンアウト(燃え尽き症候群)しないように心がけましょう。

6.新しい生活を始める

 

 - 離婚が受理された後、しばらく(個人差がありますが、だいたいにおいて、約1年)は、
新しい生活に懸命になじもう努力することに意識が集中しますが、約1年から数年後、生活に慣れた頃に、
どーんと心に疲労感がやってくることがあります。
これは、あなたが弱いとか何か心の病気になったということではありません。
ごく当たり前の症状です。それだけ、あなたが、ご離婚にエネルギーを費やしながら、
疲労を感じないように努力してきただけのこと。疲労感や空虚感に襲われることは、
言い換えれば、新しい生活を確立できたということです。
離婚の目も回るような忙しい状況からようやく抜け出し、
離婚当時に傷ついた心を癒してあげる時期がきたということです。
この時期には、涙もろくなったり、軽い躁鬱、不眠、イライラ感、
人間不信、対人関係のストレスなど様々な症状が現れます。
その時には、「自分には何が必要なの?」「自分はどうしたいの?」
ということを考えてみましょう。
カウンセリングでは、離婚当時のことを振り返りながら、苦しい気持ちを整理していきます。
 
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